年度別交付者一覧
2023年度(令和5年度)
山﨑 由美子 氏
1987年松竹歌劇団退団後、歌舞伎の子役育成、指導を行っていた音羽菊七氏(オトワ キクナナ)の助手となり師事を受ける。2005年音羽菊七氏逝去後、歌舞伎子役の指導者を引き継ぐ。伝統芸能である歌舞伎の子役の重要性、未成年者ゆえ多くの制約、制限がある中での子役の指導は、山﨑氏の培われた努力と経験が舞台成果に結び付けている。また2014年4月に開校した「こども歌舞伎スクール 寺子屋」では、多くの歌舞伎子役を輩出する一翼を担っている。山崎氏のこれまでの功績を高く評価し、今後更なる活躍を期待しての受賞。
山田 和也 氏
1984年東宝株式会社演劇部に所属。帝国劇場、東京宝塚劇場、芸術座等で演出部のキャリアをスタート。森繁久彌主演舞台の裏方として研鑽を重ね、1995年東京サンシャイン・ボーイズ公演「君となら」(パルコ劇場)で演出家としてデビュー。その後「サウンド・オブ・ミュージック」「ラ・カージュ・オ・フォール」「天使にラブソングを」等数多くのミュージカル作品を手掛けるなど、今日のミュージカルブームの牽引役となる。大学での講義を行う等、後進の指導にも意識を傾けている。山田氏のこれまでの功績を高く評価し、今後更なる活躍を期待しての受賞。
寺坂 泰則 氏
1987年明治座舞台株式会社入社。以来舞台大道具製作を担当。劇場自前の大道具として時間や経費等の制約がある中、歌舞伎からミュージカルまで幅広い公演に携わる。美術家の要望を劇場独自の舞台機構を熟知した観点で、クオリティーの高い大道具製作を心掛けている。1990年北松戸に新工場設立に至っては、計画段階から参入し大きな貢献を果たした。 2023年明治座創業150年を向かえ、寺坂氏のこれまでの功績を高く評価するとともに、今後更なる活躍を期待しての受賞。
前田 清実 氏
1980年ジャズダンスの名倉加代子氏に師事。1990年より振付家としてデビュー。ミュージカル、ストレートプレイ、音楽劇等と、手掛ける作品のジャンルは幅広く、劇場の大小を問わず自在に空間を操る手腕は、目を見張るものがある。代表作は宝塚版「エリザベート」、 スーパー歌舞伎「新・三国志」、ミュージカル「モーツアルト!」、「マイ・フェア・レディ」等々。音楽大学でのダンスコースの創設にも関わるなど振付、ダンスの面から演劇・ミュージカルの発展に力を注がれている。前田氏のこれまでの功績を高く評価し、今後更なる活躍を期待しての受賞。
竹柴 徳太朗 氏
1973年狂言作者部屋に入門。竹柴金作氏(タケシバ キンサク)に師事。翌年十七世中村勘三郎付になる。以降中村屋を中心に歌舞伎公演全般を担当する。狂言作者とは、舞台進行の責任者、上演台本の作成や修正、附帳・書き抜き等の作成。脇役の配役。プロンプター等々々、多岐に亘る任を長年にわたり担い、現在も第一線で活躍されている。伝統文化の継承、後進の指導育成にも積極的に関わり、歌舞伎界の発展継承に貢献している。竹柴氏のこれまでの功績を高く評価し、今後更なる活躍を期待しての受賞。
2022年度(令和4年度)
金子 良次 氏
1971年劇団前進座演出部に入団。舞台の裏方としての基礎を身に付けた。劇団前進座退団後、株式会社亀屋東西社を設立。脚本家、演出家として長きに亘り商業演劇に携わり、特に歌手や俳優の座長芝居にはなくてはならない存在となる。舞台監督や演出家の人材育成にも注力し多くの演劇人を育てている。金子氏の功績と今後更なる活躍を期待しての受賞。
坂入 清子 氏
1966年劇団新派結髪部に入団。以降劇団新派の結髪を担当。戯曲に描かれた時代や地域の人物の状況、心情など色々な生き様を、結髪によってリアリティーを持たせる重要な役割を担う。特に明治・大正・昭和の時代の髪形においては、坂入氏の知識、経験、優れた技術により、的確に表現する唯一無二の存在である。坂入氏のこれまでの功績を高く評価し、今後更なる活躍を期待しての受賞。
高見 和義 氏
1982年舞台製作会社クリエイティブ・アートスインク社に入社。林光政氏、原田保氏に師事、多くの研鑽を重ねた。2000年に「アンナ・カレーニナ」、2002年には「ピッチフォーク・ディズニー」作品で幾多の演劇賞を受賞。その後も余念のない研究、努力を続ける姿勢は舞台製作者や演出家からの高い信頼を得る。氏を慕う後輩、若手スタッフは数多く、更なる指導育成に期待する。高見氏の今後より一層の活躍を期待しての受賞。
岡本 義次 氏
1971年東宝演劇部に入社。蜷川幸雄演出作品で演出助手等のキャリアを積みプロデューサーの道を歩む。俳優、スタッフの要望を的確に把握したうえで、実現性を図りつつ最大限の舞台成果を目指す製作姿勢は演劇関係者から厚い信頼を得ている。氏の下で育ったクリエイターや俳優は数多く、氏の功績が業界に与えた影響は計り知れない。岡本氏のこれまでの功績を高く評価し今後更なる活躍を期待しての受賞。
2021年度(令和3年度)
有村 淳 氏
1991年宝塚歌劇団に入団、宝塚歌劇の衣装製作の分野においてさまざまな研鑽を重ね、多くの公演で衣装製作の面からオリジナリティ要素を加え、数々の成果を上げてきた。 宝塚歌劇団以外の作品にも活躍の場を広げ、氏の手掛けた作品は多岐に渡り評価され、2014年「ロックオペラ モーツァルト」「春雷」の成果で第21回読売演劇大賞優秀スタッフ賞を受賞。今後更なる活躍を期待して交付した。
竹内 志朗 氏
長年にわたり舞台装置家として数々の舞台装置をデザインし多くの公演に携わってきた。
藤田まこと公演、中村美律子公演、藤山直美公演、OSK日本歌劇団等多くの公演の舞台に関わり、貴重な道具帖を作成保存している。また開局したばかりのテレビ番組に携わりテレビタイトルのデザイナーとして活躍。「新婚さんいらっしゃい」等現在も放送中の番組の担当もしている。氏のこれまでの功績を讃えて交付した。
笹森 英樹 氏
レコーディングエンジニアとしてコンサートやテレビコマーシャル音楽の録音に携わってきた。2003年松竹ショウビズスタジオ株式会社入社。歌舞伎、新派、新喜劇、ミュージカル等の演劇劇場の音響・効果の録音・編集に取り組む。2013年から新作歌舞伎を始め様々なパフォーマンスのサイズに合わせた歌舞伎パート音楽を古典の約束事を踏まえた中での製作に取り組んでいる。この技術を後生に伝えることを期待して交付した。
2019年度(令和元年度)
勝柴 次朗 氏
1968年日生劇場スタッフとして照明操作に携わって以来半世紀以上に亘り舞台照明の世界で活躍してこられました。プランナーとしてオペラ、演劇、ミュージカル、コンサート、レビューとジャンルを問わず舞台照明のあらゆる分野で数々の作品を手掛け、それぞれの作品が高い評価を得てこられました。現在は日本照明家協会会長として幅広く後進の育成や業界の発展にも寄与しながら、日本の舞台照明の第一人者として変わらぬ熱意をもって新たな照明プランを開拓し続けておられます。ここにこれまでの功績を讃え、今後一層の活躍を願っております。
山本 浩一 氏
音響設計の基礎を劇団フォーリーズの公演で学び、その後音響デザイナーとしてのキャリアをスタートしました。ミュージカル「RENT」、栗山民也演出「ゲットー」等の作品にはじまり、最近では「ピアフ」「ジャージー・ボーイズ」「天使にラブ・ソングを」等あなたの活躍は枚挙に暇がありません。緻密な計算によって練り上げられ舞台と客席が一体となるあなたのサウンドデザインは、演劇界になくてはならない存在となりました。ここにこれまでの長年の功績を讃え、今後より一層の活躍を願っております。
島 健 氏
作・編曲家として、また舞台公演の音楽監督として類まれなる手腕を発揮して多くの観客を魅了してきました。作曲を手掛けたオリジナルミュージカル「少年フレディの物語」は大好評を博し、音楽監督を務めた「Down Town Follies」は2002年の初演から11回の上演を重ねています。近年ではミュージカル「ジャージー・ボーイズ」「キンキーブーツ」「フランケンシュタイン」等の作品がお客様からの高い評価を得て、再演を重ねる名作となりました。ここにこれまでの長年の功績を讃え、今後より一層の活躍を願っております。
株式会社 宮本卯之助商店
文久元年の創業以来、和太鼓の製造を営みとするなかで、演劇、芸能、雅楽における幅広い楽器の製造にも携わり、永年培われてきた確かな技術と伝統芸能に対する真摯な姿勢により、その楽器と音色は演奏者をはじめ携わる関係者の信頼を得てきました。特に歌舞伎黒御簾音楽の楽器製造、修理の技術の継承は歌舞伎上演に不可欠なものとなっています。その大きな貢献をされてこられた事は高く評価されるところであります。ここに長きにわたるその功績を高く評価し、今後より一層の活躍を願っております。
2018年度(平成30年度)
田口 豪孝 氏
1965年に東宝演劇部に入社され、以来半世紀以上に亘り、舞台製作の現場を率いてこられました。そのキャリアは日本劇場の現場スタッフから始まり「日劇ウェスタン・カーニバル」等の一大ブームを支え、その後はプロデューサーとして帝国劇場、東京宝塚劇場、芸術座の三座を中心に八千草薫、浜木綿子、浅丘ルリ子らを起用し女流芝居の黄金期の確立に尽力されました。1987年 日本演劇界のエポックメイキングとなったミュージカル「レ・ミゼラブル」日本初演の開幕を担い、また、2000年帝劇公演「ミレニアム・ショック」の製作は、全く新しいエンターテイメントの道を切り拓きました。これまでの長年の功績を讃え、今後一層の活躍を願って推薦するものです。
笠谷 マリ子 氏
昭和51年の松竹衣裳株式会社入社以来、関西を中心に現代劇から時代劇までの様々なジャンルの商業演劇公演に従事され、その舞台成果の向上に寄与してこられました。 松竹新喜劇公演での故藤山寛美の担当を始めとし、衣裳スタッフとして活躍され、衣裳プランの構築も行い、出演者、演出家からの信頼を得て、舞台芸術を支えてこられました。近年は幅広い知識、技術を後進へ引き継ぐべく、指導、育成に努めておられます。長きにわたるその功績を高く評価し、今後より一層の活躍を願って推薦するものです。
荻野 清子 氏
東京藝術大学音楽学部を卒業後、数多くの映像や舞台音楽の世界に携わって こられました。2007年、パルコ劇場公演「コンフィダント・絆」、シアタークリエ公演「恐れを知らぬ川上音二郎一座」の舞台で大きな飛躍を遂げ、その後もシアタークリエ公演「ライムライト」やシス・カンパニー公演「日本の歴史」など、活躍は留まることがありません。オリジナル楽曲の創作のほか、演奏者としても、その時々の俳優の芝居の呼吸を汲み取り、巧みな演奏を行うあなたの才能は作品に欠かせない存在であり、演出家や俳優陣から大きな信頼を得ています。映像においても、映画・テレビへの楽曲提供など、その多彩な活躍は、日本アカデミー賞優秀音楽賞に輝きました。これまでの功績を讃え、今後一層の活躍を願って推薦するものです。
株式会社イヤホンガイド
舞台の進行に合わせた音声解説放送を開発し、朝日解説事業株式会社としての昭和51年の設立以来、その普及に努めてこられました。その範囲は歌舞伎から、ミュージカル、オペラに亘り、さらに近年では字幕による解説も開始されるなど、より広範なサービスの拡大に努められております。舞台芸術鑑賞を身近なものとし、その顧客の拡大に大きな貢献をされてこられた事は高く評価されるところであります。長きにわたるその功績を高く評価し、今後より一層の活躍を願って推薦するものです。
2017年度(平成29年度)
沢田 祐二 氏
舞台照明家として常に時代の先端を歩み続け、数限りない舞台照明の創造を続け、現在でも第一線の舞台照明家として活躍しておられます。また、後進の育成にも尽力され、我が国の舞台芸術の発展に対する多大なる貢献と、これまでの功績に対して。
宮崎 紀夫 氏
昭和38年に東宝演劇部に入社され、以来半世紀以上に亘り、主にミュージカルの製作現場で活躍してこられました。いつも変わることなく、ただひたむきに演劇製作に携わり、真摯な姿勢において後進の指導を行ってきた功績に対して。
大澤 金久 氏
昭和30年以来、床山一筋に、歌舞伎から舞踊、現代劇まで様々なジャンルで舞台芸術を支えてこられ、特有の鬘文化を途絶えさせず、自身が培われた床山技術を引き継ぐため後進の育成に努められ、技術の継承に貢献されてきた功績に対して。
藤沢 文翁 氏
オリジナルに拘ったストーリーと生演奏の音楽に、オペラ、ミュージカル、日本固有の落語や常磐津、声優文化の要素を加えた「藤沢朗読劇」と呼ばれる独自の音楽朗読劇を多数上演し、従来の朗読劇の概念を打ち破る独特な魅力のある舞台を創造してきた功績に対して。
2016年度(平成28年度)
立田 豊 氏
昭和29年より現在まで、舞台製作一筋に歩んでこられ、歌舞伎、松竹新喜劇、OSK、新派 ミュージカル等幅広く担当し俳優からもスタッフからも厚い信頼を得ており、若手の指導や後継者育成にも注力し、高い舞台成果を生み出してきた功績に対して。
常田 景子 氏
俳優として活動しながら翻訳を始め、現在は演劇脚本を中心に翻訳に携わってこられました。2001年第8回湯浅芳子賞を受賞し、数多くの戯曲などを翻訳されてきた功績に対して。
田中 佐太郎 氏
幼い頃から歌舞伎囃子方として研鑽を重ね、演奏家としてはもとより、後継者の育成にも卓抜とした手腕を発揮され、国立劇場の養成事業の講師として数多くの後進を育てられきた功績に対して。
小川 美也子 氏
1991年からフリーとして活動を開始し、演出補、演出助手として多くの舞台に携わってきた他、歌唱指導、さらには演出家として高知市民ミュージカル等で活躍の場を広げてきた功績に対して。
2015年度(平成27年度)
石川 耕士 氏
三代目市川猿之助の歌舞伎作品における脚本の補綴と演出を務め、猿之助四十八撰の制定に寄与されました。四代目市川猿之助とも組み、三代目と共に創り上げた歌舞伎作品を古典として次世代に継承された功績に対して。
廣田 進 氏
フリーの舞台監督として数多くの大作ミュージカルを手掛け、舞台現場の統括責任者として、蓄積された技術やノウハウで公演を安全かつ円滑に進行させてこられました功績に対して。
高橋 亜子 氏
脚本家、作詞家、訳詞家として、優れた作品を意欲的に国内に紹介され、歌詞の意味合いや歌い手の心情を観客に伝えようとする高いクオリティーを追及されている功績に対して。
松竹新喜劇 文芸部
松竹新喜劇の創作から補綴演出そして舞台進行まで幅広く手掛け、上方喜劇を継承するのみならず今を生きる喜劇づくりに意欲的に取り組まれている功績に対して。
2014年度(平成26年度)
酒井 喜一郎 氏
プロデューサーとして、出演者や脚本家・演出家をはじめとするスタッフの人材発掘や、先の時代を的確に捉える先見性により、観客のニーズに応える幅広いジャンルの演劇作品を創造してこられた長年の功績に対して。
内藤 博司 氏
歌舞伎から新派・現代劇・ミュージカルに至るまで、様々なジャンルの音響効果で作品や俳優の機微を音で表現し、魅力を最大限に引き出すその優れたプランナーとしての功績に対して。
小田島 恒志 氏
数多くの翻訳活動のなかでも、演劇の戯曲翻訳に精力的に取り組まれ、優れた作品を国内に紹介する活動を続けられ、異文化で書かれた脚本の面白みをそのままに日本人のメンタリティに合わせて観客に伝えるご努力の功績に対して。
劇団新派 文芸部
明治21年に始まった新派の伝統を受け継ぎ、上演作品の創作から補綴演出まで幅広く手掛けられ、知られざる名作を復活上演されるなど、伝統の継承のみならず現代の感性に応じた新演出や新作上演に取り組まれた功績に対して。
2013年度(平成25年度)
竹内 弘 氏
昭和44年より歌舞伎狂言方として、東西の劇場の第一線で活躍されています。多岐にわたる職域のなかでも、先人たちの技術を継承した歌舞伎ならではの仕掛けものの考察は他の追随を許さないものがあります。その功績に対して。
甲斐 正人 氏
欧米等の各国に赴き、様々なジャンルの音楽を研究された後、海外ミュージカルの音楽監督や、宝塚歌劇団等ではオリジナル・ミュージカルの作曲など幅広い音楽活動で我が国の演劇界を牽引されている功績に対して。
前田 文子 氏
文化庁派遣芸術家在外研修員として留学された英国での経験を生かし、ストレート・プレイやミュージカルのみならず、オペラや現代舞踊などの様々な分野の衣裳を手掛けてこられ、その優美さを湛えた優れた感性でプロデュースし続けている功績に対して。
2012年度(平成24年度)
金子 龍子 氏
昭和32年の芸術座杮落し公演「暖簾」より、「放浪記」をはじめとする多くの作品の衣裳を担当されました。次代を担わせるべく、明治から昭和への作品を担当する機会の少ない若手たちに、惜しみなく知識・技術を伝えている功績に対して。
池田 智哉 氏
照明プランナーとして古典歌舞伎における伝統の継承から新作歌舞伎における照明プランまで、舞台の魅力を最大限引き出す独特なやわらかな明かりの創作は高く評価されております。その歌舞伎照明の分野における功績に対して。
松井 るみ 氏
ロンドン留学帰国後より、舞台美術家として幅広いジャンルを手がけ、第59回トニー賞にノミネートされるなど国際的にも活躍されております。劇場独自の空間を生かし、美術で表現する限りない創造力を発揮されていることに対し。
八幡 茂 氏
ミュージカルの編曲・音楽監督を務め、またオリジナル・ミュージカルの作曲をにも優れた成果をあげ、1989年芸術祭賞を受賞されました。地方発信の演劇活動や「愛知博」などのイベントの音楽監督を担当するなど、幅広い活躍に対して。
2011年度(平成23年度)
後藤 芳世 氏
長年にわたり歌舞伎舞台背景画の製作に携わり、過去の道具帳の復元から新作歌舞伎まで、作品は独創性のある美術で高く評価されています。その大きな功績と同時に後輩の育成にも尽力されていることに対して。
竜 真知子 氏
数多くの海外ミュージカルの訳詩を通じ、傑作ミュージカルを日本へ広める架け橋となってこられました。加えて、日本発信のミュージカルの原案・作詞を手掛けるなど熱意あふれる創作活動に対して。
塩田 明弘 氏
ミュージカル指揮者として、大勢の人にミュージカルの楽しさを感じさせ、ステージと観客の一体感を創りだすスタイルを築かれました。日本ミュージカル界の隆盛に大きく寄与されたことに対して。
2010年度(平成22年度)
石井 ふく子 氏
プロデューサーとして数々のテレビドラマをヒットさせ、演劇でも多くの作品の演出を手がけ、お茶の間と舞台の距離を近づけ、観客層の裾野を拡大させた功績に対し。
緒方 規矩子 氏
昭和26年より、舞台衣装のデザインを数多く手がけ、オペラ、バレエ、日舞に留まらず、幅広い演劇のジャンルにおいての業績に対して。
関西・歌舞伎を愛する会
昭和53年設立以来、関西での歌舞伎の隆盛に大きく貢献し、55年ぶりに「船乗り込み」を復活させるなどの功績に対して。
2009年度(平成21年度)
芝田 正利 氏
歌舞伎の「ツケ打ち」として38年間、歌舞伎の演出になくてはならない存在であり、歌舞伎界の発展に寄与した功績に対して。
山口 琇也 氏
多くのミュージカルの音楽活動、歌唱指導を務め、音楽スタッフの活動のかたわら、若い才能の育成にも力を注いででいる功績に対して。
北村 文典 氏
東宝入社以来数々の作品の演出を担当、『放浪記』においては森光子の2017公演の記録を支える。また、後進の育成に情熱を傾け、日本演劇界の向上に尽力された功績に対して。
2008年度(平成20年度)
竹柴 正二 氏
歌舞伎の狂言作家として舞台進行の責任者として掛け替えのない存在であり、無形文化財保持者に認定され、歌舞伎界の発展に貢献した功績に対して。
北川 貴英 氏
各地の舞台設備の設計施工を手がけ、とくに『ミス・サイゴン』では国際的に最高のレベルの装置を作り上げ、その安全管理への責任感や技術は内外の関係者から高く評価されており、その功績に対して。
OSK日本歌劇団 劇団員
幾多の苦難と危機を乗り越え、関西を中心にレビューの灯を消さず、86年の長きに亘り人に夢と感動を与え続けてきた功績に対して。
2007年度(平成19年度)
吉住 龍雄 氏
56年間にわたり舞台大道具および舞台美術の製作業務に従事し、長年にわたる功績が認められ黄綬褒章を賜わった、その貢献に対して。
ジョン・ケアード 氏
演出家として日本のミュージカルにオーディションシステムを導入し、我が国のミュージカル界に多大な影響を与え、日本演劇界の発展に大きく寄与した功績に対して。
小栗 栄輝 氏
300年の歴史を持ち「日本三大歌舞伎」の一つと称される美濃歌舞伎の後継者の育成に、県や市の援助に頼らず独力で35年間にわたり尽力した功績に対して。
2006年度(平成18年度)
田内 峻平 氏
38年間にわたり、独創的な技法で出演者の魅力を引き出す舞台写真を撮影し続け、多くの傑作を生み出してきた業績に対して。
吉田 千秋 氏
半世紀以上にわたりただ一人、歌舞伎公演を撮影し続けた舞台写真家で、歌舞伎の歴史に大きく貢献したことに対して。
オーロール座
2004年初演の「愛の妖精・オーロール」が意表をついた劇構成で高い評価を受けたのをはじめ、その後の活躍と、今後期待できる一層の飛躍に対して。
川勝 清歩 氏
現在、歌舞伎のまねき看板の「勘亭流」を輝毫できる唯一の書道家で、江戸時代より続く顔見世の伝統を引き継いでいる功績に対して。
2005年度(平成17年度)
荒川 明照 氏
半世紀にわたり歌舞伎の筋書きに独自の墨絵によるカット絵を描き続け、伝統美を支え続けてきた業績に対して。
歌舞伎大道具 ( 背景画 ) 製作技術保存会
伝統的な色彩に加え、高度な技術によって歌舞伎大道具を製作し、日本の誇る伝統芸能の維持発展に大きく貢献 に対して。
石田 和子 氏
年にわたり独自の感覚と卓抜な技術によってステージを鮮やかに彩る作品を創出し、舞台衣装の製作の発展に貢献に対して。
2004年度(平成16年度)
小番 信夫 氏
歌舞伎衣裳の伝承すべき技術の保存と継承に努め、卓抜な技能によって歌舞伎製作に大きく貢献した活動に対して。
竹内 菊 氏
永年にわたり日本舞踊はもとより幅広い創作活動によって伝統芸術の普及と振興に大きく貢献した活動に対して。
2003年度(平成15年度)
特定ラジオマイク利用者連盟
演劇公演におけるワイヤレスマイクの重要性を広く各方面に啓発し、舞台における音の領域の確立に努め演劇製作に大きく貢献した活動に対して。
今西 春次 氏
永年にわたり優れた感覚と技術で舞台衣裳の枠を超えて劇空間を豊かにした仕事と後進の指導育成に努め、演劇製作に大きく貢献した活動に対して。
合資会社嘉穂劇場
江戸期の歌舞伎小屋の様式をもつ嘉穂劇場は、日本の演劇文化の貴重な財産であり、災害により休館を余儀なくされている今、その復興は演劇愛好家の切なる願いであり、ここにその再起を願って。
2002年度(平成14年度)
伊藤熹朔舞台美術研究所
舞台美術に係わる分野で伝承すべき芸術・技術のノウハウの保存と継承を目的とした事業活動に対して。
東宝現代劇養成所戯曲科
演劇の根幹は優れた脚本が不可欠であるとの認識をもって、新人劇作家の育成に大きく貢献した活動に対して。
人形劇団 夢知遊座
永年にわたる公演活動によって子供たちの知恵と遊び心を育み、その豊かな表現力は夢と希望を与え、芸術文化への関心を高めた功績に対して。
女流義太夫 筍会
日本の貴重な芸能である女流義太夫の再生のため、芸の研鑽と伝承に努め、着実にその成果をあげている活動に対して。
2001年度(平成13年度)
歌舞伎小道具製作技術保存会
古典歌舞伎の小道具を製作する傍ら、独自の技能を伝承する専門技術者の育成、新素材の開発に努め、日本の伝統演劇の維持、期待に大きく寄与した功績に対して。
財団法人都民劇場・半額観劇会事業部
半額観劇会によって都民の演劇鑑賞の普及に尽くし、演劇文化の振興に大きく貢献した業績に対して。
大阪府八尾・八老劇団
永年にわたる公演活動によって高齢者の芸術文化への関心を高め、多くの人に希望と勇気を与えた功績に対して。
2000年度(平成12年度)
社団法人 国際演劇協会
ユネスコ憲章の趣旨に基づき、広く演劇に関する研究調査を行い、わが国の文化の発展に寄与することを目的とした事業を通して、日本の演劇と世界を結ぶ大きな役割を果たしている活動に対して。
長浜曳山文化協会
曳山子供歌舞伎は、江戸時代から今日まで高いレベルの舞台を維持し、芸能史、演劇史、民俗学の上からも生きた貴重な資料であり、今後の活動を期待して。
亘理 裕子 氏(特別表彰)
当協会の事業である海外研修において、滞在中の研修者の入場券の手配、アドヴァイス、視察劇場の選定、通訳業務等々の業務を引き受け、研修の成果に大きく貢献した功労に対して。
1999年度(平成11年度)
英国人演出家 ジャイルス・ブロック 氏
演劇に対する豊富な知識と卓抜した創造力によってわが国の演劇界に大きな影響を与え、またシェイクスピア劇の実践をテーマにしたワークショップによって、多くの俳優たちの演劇向上に貢献した活動に対して。
辻 亨二 氏
音響プランナーとして歌舞伎、現代劇、時代劇等の舞台にオリジナリティに富んだ音楽を創作し、舞台音楽に新境地を開き、演劇制作に大きく貢献した活動に対して。
上野 三枝 氏
永年にわたり独自のカリキュラムを設定して子役の指導、育成に携わり、演劇制作に大きく貢献した活動に対して。
中山 信正 氏(特別表彰)
永年にわたり半額観劇会の業務に携わり、大阪府民の演劇鑑賞の普及に努め、当協会の事業の振興に大きく貢献した活動に対して。
1998年度(平成10年度)
秋山メカステージ株式会社 代表 秋山 清次 氏
大劇場の舞台に従来の技術を超えるダイナミックな大道具を創作し、舞台構成な新風を吹き込むなど演劇製作に果たした貢献に対して。
全国芝居小屋連絡協議会 事務局長 城 惠一 氏
江戸・明治からの伝統をもつ芝居小屋の保存・復興に努め、地方文化の継続に貢献している活動に対して。
能勢町人形浄瑠璃実行委員会 委員長 松尾 源信 氏
わが国の伝統芸能である人形浄瑠璃の保護・育成に努め、地域文化の発展に寄与している活動に対して。
三味線 やそすけ 氏
日本の伝統芸能である三味線の演奏家として多彩な活動を行い、三味線音楽の普及に貢献している活動に対して。
1997年度(平成9年度)
有限会社柏屋商店 代表 上野 三郎 氏
柏屋五代目として劇場の座廻りや客席を彩る提灯の製作の仕事に携わり、江戸時代の様式を守り伝承している業績に対して。
菊池剣友会 代表 菊池 竜志 氏
時代劇の舞台には欠かすことのできない殺陣師として研鑚を積み、また若手の育成に努めている活動に対して。
三田歌舞伎研究会会員 小宮 麒一 氏
演劇の貴重な資料である「歌舞伎・新派・新国劇配役総覧」を独力で刊行し、演劇界に多大な貢献をした活動に対して。
プロジェクト・ナビ 代表 北村 想 氏
名古屋を拠点に劇団プロジェクト・ナビを主宰し、その演劇活動は若者を中心に幅広く支持されるなど地域演劇の発展に貢献している活動に対して。
上方芝居絵師 四世 長谷川 貞信 氏
上方歌舞伎絵師として歌舞伎絵看板・番付の挿絵に伝統を踏襲した独自な創作活動は京阪の劇場に大きく貢献し、今後の更なる活動を願って。
1996年度(平成8年度)
有限会社アトリエカオス 代表 田中 義彦 氏
スーパー歌舞伎、ミュージカル、翻訳劇等の上演に必要な小道具にオリジナリティに富んだデザイン、素材を考案し、演劇制作に大きく貢献している活動に対して。
株式会社ホリオ 代表 堀尾 幸男 氏
ミュージカル、オペラ、演劇等の舞台にアイデア豊かな特殊小道具を創作し、舞台美術に新風を吹き込み演劇制作に大きく貢献している活動に対して。
北川 鶴昇 氏
わが国の伝統芸能である琵琶の演奏家として琵琶楽の普及、後継者の育成に大きく貢献している活動に対して。
穂束 豊國 氏
上方芝居絵の伝統を踏襲しながら新しい独白の歌舞伎絵を創作し、その技法は高く評価されており、その創作活動に対して。
1995年度(平成7年度)
鳥居派九代目 鳥居 清光 氏
鳥居派九代目として歌舞伎興行に欠かすことのできない絵看板の仕事に携わり、江戸時代の様式を守り伝承している業績に対して。
劇塾 代表 天野 鎮雄 氏
名古屋劇塾を創設し、多くの後継者を育成し、地域演劇の発展に貢献している活動に対して。
劇団道化座 代表 須永 克彦 氏
阪神大震災の被害を受けたにもかかわらずいち早く演劇活動を続け、多くの人達に希望と勇気を与えた活動に対して。
1994年度(平成6年度)
垣ヶ原 美枝 氏
翻訳家として多くの海外演劇を紹介し、海外ミュージカル等の国内上演に貢献している活動に対して。
亀山 歩 氏
全国の子供達を対象に、演劇を通して日本語の美しさを表現し伝えてゆく活動に対して。
菱田 雅夫 氏
永年に亘る演劇評論と共に、歌舞伎新聞を40年に亘り刊行し、演劇の振興と普及に貢献した活動に対して。
七ツ寺共同スタジオ
多くの演劇グループに表現・交流の場を提供し、演劇の振興に寄与している活動に対して。
1993年度(平成5年度)
年度雑誌「上方芸能」編集部
上方芸能全般を包含する雑誌を刊行し、関西の演劇・芸能の普及に貢献している活動に対して。
大須演芸場
中部地区唯一の寄席として、芸人に貴重な勉強の場を提供している活動に対して。
1992年度(平成4年度)
日本舞台技術総合研究センター
伝統芸能に従事する舞台技術者の養成に対して。
名古屋むすめ歌舞伎
古典歌舞伎の修得と公演を通じ、地域演劇の発展に貢献している活動に対して。
財団法人 たんぽぽの家
障害を持つ人たちに芸術文化を高める運動に対して。
1991年度(平成3年度)
島田 正吾 氏
ひとり芝居「白野弁十郎」をはじめ、多くの演劇人の目標となるその活動に対して。
音羽 菊七 氏
歌舞伎の「子役」育成・指導への貢献に対して。
日本テレビ舞台美術家協会
演劇製作の素材、製作技術等の新たな試みにより、演劇の将来に寄与するその活動に対して。
1990年度(平成2年度)
保坂 光亭 氏
勘亭流の後継者育成に対して。
佐治 永清 氏
上方勘亭流の後継者育成に対して。
松尾塾子供歌舞伎教室
子供歌舞伎の育成に対して。
朝日解説事業株式会社
演劇イヤホンガイドの普及研究に対して。
中部日本高等学校演劇連盟
高校演劇の向上と地域の青少年文化発展の活動に対して。
株式会社 紅三(ベニサンスタジオ)
演劇の稽古場の提供に対して。
1989年度(平成元年度)
学校法人 早稲田大学演劇博物館
古今の演劇史的に重要な各種演劇資料の収集と保存の事業に対して。
財団法人 大谷図書館
演劇に関する図書資料の保存及び一般への閲覧等の事業に対して。
社団法人 日本照明家協会
後継者育成のための照明技術の公開講座開催の事業に対して。
財団法人 都民劇場
演劇の普及のための鑑賞会活動と半額観劇会の協力に対して。
社団法人 日本演劇協会
演劇製作の根源である演出家・脚本家を育てる劇作塾の運営活動に対して。
1988年度(昭和63年度)
御園座演劇図書館
図書業務と移動演劇講座による演劇の普及活動に対して。