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助成金の交付

※2024年度の「助成金の交付」応募は終了いたしました。

演劇関係団体および個人への助成

 助成金交付の事業は、演劇興行及び製作の向上に寄与した団体または個人に対して毎年、助成金を交付するもので、審査委員会の推薦を得て理事会において決定します。交付者には賞状と助成金が贈呈されます。

 演劇は総合芸術といわれますように、舞台は劇場の表にいる支配人、宣伝、販売等の事務職員、裏方には大道具、小道具、衣裳、かつら、照明のほか演出家、作曲家、脚本家、プロデューサー、また興行に関連する多くの会社で働く人たちの仕事の集まりによって完成するものであります。しかし、これら演劇に従事している〔特に裏方の〕人たちは、その専門的な知識を駆使しながら社会的に認められることは少なく、協会ではこうした仕事に懸命に努力され、隠れた功績のある人に少しでも報いたいと毎年、各分野から推薦された人に感謝の意をこめて助成金を差しあげております。

 これまで助成金交付は日本国内に限られておりましたが、平成11年度に英国の演出家ジャイルス・ブロック氏を選定し、初めて外国人交付者が誕生いたしました。また同年には当協会の普及事業に永年にわたる功績のあった財団法人大阪府文化振興財団の中山信正氏に、平成12年度には当協会の海外研修に尽力された亘理裕子氏に感謝状と記念品を差しあげる等、協会では授賞対象者の幅を広げ、演劇の更なる発展に努めたいと考えております。

募集要項

2024 年度 公益社団法⼈⽇本演劇興⾏協会 『助成⾦交付事業』

⽇本演劇興⾏協会は、演劇興⾏にて、その専⾨的な知識を駆使しながら、社会的に認められることの少ない仕事を懸命に努⼒している、⼤道具、⼩道具、⾐裳、かつら、照明、演出家、作曲家、脚本家などの裏⽅の⼈たちに対し、助成を⾏っています。

対象
演劇の興⾏・制作の発展に寄与した個⼈⼜は団体

助成⾦交付の趣旨
演劇興⾏にて、⼤道具、⼩道具、⾐裳、かつら、照明、演出家、作曲家、脚本家などの裏⽅の⼈たちは、その専⾨的な知識を駆使しながら、社会的に認められることは少なく、当協会ではこのような仕事に懸命に努⼒され、隠れた功績のある⼈に少しでも報い、また、今後の活躍を期待して助成⾦を授与する。

助成⾦
1件:50万円

審査重点事項
下記1~8 の事項を審査重点事項といたします。
【共通事項】は必須とし、活躍分野によって【エキスパート事項】【カテゴリー事項】の該当する事項を審査いたします。

【共通事項】
 1.これまでの業績  2.専⾨分野への貢献度  3.後進の育成・次世代への継承  4.今後の期待度
【エキスパート事項】
 5. 専⾨技術の継承・保存・発展  6. 専⾨技術の独⾃性・⾰新性
【カテゴリー事項】
 7. 演劇興⾏・演劇製作の普及・振興  8. 伝統芸能の継承・保存・発展

選考⽅法
推薦のあった対象については、選考委員会がその専⾨的な⽴場から審査・選考し、候補者を決定する。委員会での結果を、3 名の常務理事に報告し、審議する。その結果を、会⻑に答申の上、会⻑が承認する。

選考委員会
法⼈会員からの選考委員(2 名)、外部選考委員(1 名)、事務局(1 名)で構成する。
外部選考委員については、事務局からの推薦を受け、会⻑および常務理事により審議し、選任する。

応募締切
2024年8月30日(金)到着分

交付者決定
2025年1⽉中旬予定 ※当協会ホームページにて発表予定。

交付式
2025年2⽉予定

応募書類と⽅法

会員(法⼈会員、特別会員、賛助会員)および会員以外(但し、演劇興⾏会社に限る)から、助成⾦交付推薦書と活動経歴書を、選考委員会へご提出いただきます。
助成⾦交付推薦書と活動経歴書を日本演劇興行協会のホームページからダウンロードいただき、必要事項を記載の上、FAXまたは下記応募先へご郵送下さい。

個人用:助成⾦交付推薦書

団体・グループ用:助成⾦交付推薦書

個人・団体共通:活動経歴書

応募先
公益社団法⼈⽇本演劇興⾏協会
〒104-0061 東京都中央区銀座1-27-8 セントラルビル 602
TEL:03-3561-3977  FAX:03-3561-3158

2024年度(令和6年度)交付者

2024年度公益社団法人日本演劇興行協会助成金交付者審査が終了し下記の通り決定いたしました。

中嶋 正留 氏 (ナカジマ マサル)

1963年3月生まれ 61歳
舞台美術家

 1986年伊藤熹朔門下で父である中嶋八郎氏の兄弟子、織田音也氏に師事。 その後、長谷川勘兵衛氏に師事し、歌舞伎を始め演劇全般の舞台美術を習得。 古典歌舞伎を始め、新作歌舞伎、新派、新劇等多くのジャンルに活躍。 中嶋氏のこれまでの功績を高く評価し、今後更なる活躍を期待しての受賞。

堅田 喜三代 氏 (カタダ キサヨ)
本名:木戸 綾子

1965年6月生まれ 59歳
劇団新派邦楽部 邦楽囃子方

 邦楽演奏家の家に生まれ本人も東京藝大在学中に新派公演に参加。四世堅田喜三郎氏、また父である堅田喜代蔵氏に師事、1987年堅田喜三代を名乗る。長唄、三味線、日舞、能楽太鼓を習得。新派公演は勿論の事、商業演劇、小劇場、テレビ等、様々な邦楽に携わると共に、邦楽演奏や演奏指導、作曲に精力的に活躍。堅田氏のこれまでの功績を高く評価し、今後更なる活躍を期待しての受賞。

小林 香 氏 (コバヤシ カオリ)

1977年8月生まれ 46歳

 2000年大学卒業後、演出家・振付家である謝珠栄氏(シャタマエ)に師事。2002年東宝株式会社に専属契約として入社、シアタークリエのオープニング公演で プロデューサーとして活躍。2008年東宝株式会社退職後、舞台演出家として独立。 大劇場から小劇場、テーマパークのショーの作・演出を手掛ける。 大学の客員教授として後輩の指導も手掛ける。 小林氏のこれまでの功績を高く評価し、今後更なる活躍を期待しての受賞。

G2 氏 (ジーツー)

1959年生まれ 65歳
劇作家・舞台演出家

 1987年演劇ユニット「売名行為」で演出家デビュー。 1995年演劇ユニット「G2プロデュース」を主宰、既存の劇場との共同製作で活躍の場を広げた。2013年「G2プロデュース」を解散、劇作家・演出家に専念。独自のコメディセンスを活かした舞台を中心に、名作ミュージカルや翻訳劇にも数多く携わると共に、人気コミックの戯曲をミュージカルや新作歌舞伎に生み出す能力も高く評価される。 G2氏のこれまでの功績を高く評価し、今後更なる活躍を期待しての受賞。

西田 豊子 氏 (ニシダ トヨコ)
本名:下山 豊子

1948年9月生まれ 75歳
劇作・演出・演劇教育

 1970年劇団東京芸術座文学部入団。1979年劇団青芸結成に参加し、2003年劇団解散まで劇作家、演出家として活動。2000年表現教育研究所を発足。その後NPO法人アートインライフを設立、2004年NPO法人アートインAsibinaを設立。理事長として活動しながら劇作家・演出家として創作活動を行う。“芸術によって、舞台と客席・地域と人・人と人・芸術と人が響き合い、あそびの場所が生まれることを目指す”とのコンセプトの下、精力的に活動されている。西田氏のこれまでの功績を高く評価し、今後更なる活躍を期待しての受賞。

2023年度(令和5年度)交付者

2023年度公益社団法人日本演劇興行協会助成金交付者審査が終了し下記の通り決定いたしました。

山﨑 由美子 氏 (ヤマザキ ユミコ)

1961年5月生まれ 62歳
歌舞伎子役の指導者

 1987年松竹歌劇団退団後、歌舞伎の子役育成、指導を行っていた音羽菊七氏(オトワ キクナナ)の助手となり師事を受ける。2005年音羽菊七氏逝去後、歌舞伎子役の指導者を引き継ぐ。伝統芸能である歌舞伎の子役の重要性、未成年者ゆえ多くの制約、制限がある中での子役の指導は、山﨑氏の培われた努力と経験が舞台成果に結び付けている。また2014年4月に開校した「こども歌舞伎スクール 寺子屋」では、多くの歌舞伎子役を輩出する一翼を担っている。山崎氏のこれまでの功績を高く評価し、今後更なる活躍を期待しての受賞。

山田 和也 氏 (ヤマダ カズヤ)

1961年12月生まれ 63歳
演出家

 1984年東宝株式会社演劇部に所属。帝国劇場、東京宝塚劇場、芸術座等で演出部のキャリアをスタート。森繁久彌主演舞台の裏方として研鑽を重ね、1995年東京サンシャイン・ボーイズ公演「君となら」(パルコ劇場)で演出家としてデビュー。その後「サウンド・オブ・ミュージック」「ラ・カージュ・オ・フォール」「天使にラブソングを」等数多くのミュージカル作品を手掛けるなど、今日のミュージカルブームの牽引役となる。大学での講義を行う等、後進の指導にも意識を傾けている。山田氏のこれまでの功績を高く評価し、今後更なる活躍を期待しての受賞。

寺坂 泰則 氏 (テラサカ ヤスノリ)

1958年10月生まれ 64歳
大道具製作

 1987年明治座舞台株式会社入社。以来舞台大道具製作を担当。劇場自前の大道具として時間や経費等の制約がある中、歌舞伎からミュージカルまで幅広い公演に携わる。美術家の要望を劇場独自の舞台機構を熟知した観点で、クオリティーの高い大道具製作を心掛けている。1990年北松戸に新工場設立に至っては、計画段階から参入し大きな貢献を果たした。 2023年明治座創業150年を向かえ、寺坂氏のこれまでの功績を高く評価するとともに、今後更なる活躍を期待しての受賞。

前田 清実 氏 (マエダ キヨミ)
本名:井上 清美

1957年4月生まれ 66歳
振付家

 1980年ジャズダンスの名倉加代子氏に師事。1990年より振付家としてデビュー。ミュージカル、ストレートプレイ、音楽劇等と、手掛ける作品のジャンルは幅広く、劇場の大小を問わず自在に空間を操る手腕は、目を見張るものがある。代表作は宝塚版「エリザベート」、 スーパー歌舞伎「新・三国志」、ミュージカル「モーツアルト!」、「マイ・フェア・レディ」等々。音楽大学でのダンスコースの創設にも関わるなど振付、ダンスの面から演劇・ミュージカルの発展に力を注がれている。前田氏のこれまでの功績を高く評価し、今後更なる活躍を期待しての受賞。

竹柴 徳太朗 氏 (タケシバ トクタロウ)
本名:熊谷 徳太郎

1950年4月生まれ 73歳
歌舞伎 狂言作者

 1973年狂言作者部屋に入門。竹柴金作氏(タケシバ キンサク)に師事。翌年十七世中村勘三郎付になる。以降中村屋を中心に歌舞伎公演全般を担当する。狂言作者とは、舞台進行の責任者、上演台本の作成や修正、附帳・書き抜き等の作成。脇役の配役。プロンプター等々々、多岐に亘る任を長年にわたり担い、現在も第一線で活躍されている。伝統文化の継承、後進の指導育成にも積極的に関わり、歌舞伎界の発展継承に貢献している。竹柴氏のこれまでの功績を高く評価し、今後更なる活躍を期待しての受賞。

2022年度(令和4年度)交付者

2022年度公益社団法人日本演劇興行協会助成金交付者審査が終了し下記の通り決定いたしました。

金子 良次 氏 (カネコ リョウジ)

1947年8月生まれ 75歳
脚本、演出家

 1971年劇団前進座演出部に入団。舞台の裏方としての基礎を身に付けた。劇団前進座退団後、株式会社亀屋東西社を設立。脚本家、演出家として長きに亘り商業演劇に携わり、特に歌手や俳優の座長芝居にはなくてはならない存在となる。舞台監督や演出家の人材育成にも注力し多くの演劇人を育てている。金子氏の功績と今後更なる活躍を期待しての受賞。

坂入 清子 氏 (サカイリ キヨコ)

1944年4月生まれ 78歳
劇団新派 結髪

 1966年劇団新派結髪部に入団。以降劇団新派の結髪を担当。戯曲に描かれた時代や地域の人物の状況、心情など色々な生き様を、結髪によってリアリティーを持たせる重要な役割を担う。特に明治・大正・昭和の時代の髪形においては、坂入氏の知識、経験、優れた技術により、的確に表現する唯一無二の存在である。坂入氏のこれまでの功績を高く評価し、今後更なる活躍を期待しての受賞。

高見 和義 氏 (タカミ カズヨシ)

1961年12月生まれ 61歳
照明デザイナー

 1982年舞台製作会社クリエイティブ・アートスインク社に入社。林光政氏、原田保氏に師事、多くの研鑽を重ねた。2000年に「アンナ・カレーニナ」、2002年には「ピッチフォーク・ディズニー」作品で幾多の演劇賞を受賞。その後も余念のない研究、努力を続ける姿勢は舞台製作者や演出家からの高い信頼を得る。氏を慕う後輩、若手スタッフは数多く、更なる指導育成に期待する。高見氏の今後より一層の活躍を期待しての受賞。

岡本 義次 氏 (オカモト ヨシツグ)

1948年2月生まれ 74歳
プロデューサー

 1971年東宝演劇部に入社。蜷川幸雄演出作品で演出助手等のキャリアを積みプロデューサーの道を歩む。俳優、スタッフの要望を的確に把握したうえで、実現性を図りつつ最大限の舞台成果を目指す製作姿勢は演劇関係者から厚い信頼を得ている。氏の下で育ったクリエイターや俳優は数多く、氏の功績が業界に与えた影響は計り知れない。岡本氏のこれまでの功績を高く評価し今後更なる活躍を期待しての受賞。