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脚本募集事業

脚本家養成講座につきましては新型コロナウイルス感染症拡大防止のため3月以降休講しておりましたが、7月より感染防止対策を行い再開しております。

新人脚本家育成への助成

演劇の根幹は優れた脚本が不可欠であり、新人作家の発掘、育成は演劇興行界の大きな課題であります。
 新人脚本家についてはこれまでそれぞれの劇場が書き手を育ててきましたが、もっと幅広く全国規模で新しい才能を見つけようと加盟劇場が共同でこの賞を創設し、定期的に全国から脚本を募集し、大きな反響を呼んでまいりました。
 脚本募集の実施に際しては、応募は歌舞伎、現代劇、時代劇、ミュージカルの4部門とし、入選作には、最優秀作品に100万円、優秀作品に50万円、佳作に20万円の賞金が授与されます。
 第1回の募集は平成元年に行われ、応募数233作品、第2回は平成3年、応募数148作品、第3回は平成5年、応募数176作品、第4回は平成9年、応募数169作品、第5回は平成19年、応募数167作品、第6回は平成21年、応募数147作品、第7回は平成25年、応募数61作品があり、この総計は1,101作品に及び、全国には実に多くの脚本家志望の人が存在することがわかり関係者も意を強くしました。
 入選作品のうちこれまで1作品が上演されました。将来の可能性を秘めた資質を持つ人たちに対しては、さらなる研鑚の場として脚本家養成講座を開催し脚本家の育成に努めております。

上演支援

「娘の名は野枝」上演

(ステージの会主催・日本演劇興行協会後援・武蔵野芸能劇場)

本田カヨ子

(ステージの会主催・日本演劇興行協会後援・武蔵野芸能劇場)

「戯曲は上演してこそ価値がある」とはよく聞く言葉ですが、私は昨年6月、『娘の名は野枝』(ステージの会主催・日本演劇興行協会後援・武蔵野芸能劇場)の上演で実感しました。
日本演劇興行協会主催の戯曲コンクール入選後に開催されました脚本家養成講座で、故榎本滋民先生・北村文典先生・田中喜三先生に熱心なご指導を受けながら、ひたすら上演を夢見てコツコツ・コツコツ勉強して十三年になります。
故榎本滋民先生には、亡くなられる直前まで「娘の名は野枝」のご指導を頂き、大正・昭和の時代背景や小道具のことまで丁寧に教えて頂きました。
上演にあたっては、北村文典先生が演出を受けてくださり、東宝現代劇の竹内幸子さんと吉沢京子さんが熱演してくださいました。
初めてのことで戸惑うことばかりでしたが、何事も勉強と思い、稽古場・衣裳部屋・小道具倉庫・床山さんの仕事場へと、何処へでも同行させて頂き、ドキドキ・ワクワクの一ヶ月でした。演出の面白さ、音響・照明の効果、演技の変化など、日毎に膨らんでいく自分の作品に目を見張る思いでした。そして、本舞台のセットを初めて見た時の感激は、今までに味わったことのないものでした。
幸い五回公演とも満席にして頂き、感無量でした。また公演後も、アンケートの感想や予期せぬ手紙と電話の嵐に再度感動させられました。上演ほど素晴らしいものはない。今後も上演を夢見て、地道な努力を積み重ねていきたいと思います。 最後になりましたが、日本演劇興行協会からは温かいご支援を頂き、感謝しております。ありがとうございました。

「西鶴の女」上演

(梗の会主催・日本演劇興行協会後援・築地本願寺ブディストホール)

藤田 恵子

(梗の会主催・日本演劇興行協会後援・築地本願寺ブディストホール)

日本演劇興行協会の脚本家養成講座で北村文典先生の生徒になって、もうじき三期目を迎えようとしています。
いくつになっても学ぶことは楽しく、同じ道を志す受講生仲間といるとにわかに学生気分が蘇り、なんだか若返ったような気になるのが不思議です。
我々勉強中の者の作品は公募などでまれに賞をもらうことはあっても、なかなか上演の機会には恵まれません。
戯曲はご存知のように、執筆者の手の中である程度世界が完結する小説や詩と違い、演出家のプラン、演技者の肉体表現などが加わり、更にそれを観て下さるお客様の反応の参加もあって初めて成立する総合芸術です。
一人でいくら黙々と作品を書きためたところで、上演されなければこの点での勉強はストップ。自分でお芝居を製作したくとも、よほど頼もしい協力者でもいない限り実現不可能です。
上演にたどり着くまでの並大抵でない苦労は、戯曲を学ぶ者すべてが否応なく経験することだと思います。
幸いにして平成十六年八月末、演劇興行協会より助成金をいただき、梗の会(代表松下京子)第十一回公演で私の作品「西鶴の女」が上演されました。
観客動員のご配慮までいただき、応援を受けることの嬉しさを身にしみて感じました。
更にその秋国立劇場の新作歌舞伎脚本に応募した「橋姫」という作品が、昨年度の優秀作に選ばれるという幸運にも恵まれました。 報われることの少ない創作の日々ではありましたが、今後はこれらを励みとして頑張って行きたいと決意しております。

脚本募集

第一回脚本募集(平成元年度)

最優秀作品  該当作品なし
優秀作品   該当作品なし
佳作
 歌舞伎部門:大場 美代子 作「信長とおとら狐に合歓の花」
 時代劇部門:原田 励 作「元禄不義物語」
 ミュージカル部門:星 陽一 作「カリマス皇帝と神話」
          川北 亮一 作「ネネ」

第二回脚本募集(平成3年度)

最優秀作品  該当作品なし
優秀作品
 歌舞伎部門:筒井 実 作「繁三と亀吉」
 現代劇部門:松永 尚三 作「足利家の夫人たち」
 時代劇部門:松沢 佳子 作「野分物語」
佳作
 現代劇部門:赤見 有美子 作「ネギとヴァイオリン」
 喜劇部門 :本田 カヨ子 作「天国からこんばんは」
       本田 忠勝 作「神々のくしゃみ」
 ミュージカル部門:藤田 恵子 作「羊太夫風土記」

第三回脚本募集(平成5年度)

最優秀作品  該当作品なし
優秀作品
 歌舞伎部門:藤波 俊夫 作「梅薫梶原山」
 現代劇部門:高林 大輔 作「酔客万来」
 ミュージカル部門:藤 圭実 作「戀 歌」
佳作
 歌舞伎部門:三善 善三 作「壁一重」
 時代劇部門:椙山 宏治 作「姥皮被衣譚」
 喜劇部門 :武内 紅子 昨「小判知らずの長者」

第四回脚本募集(平成10年度)

最優秀作品  該当作品なし
優秀作品
 歌舞伎部門:岩佐 初子 作「お菊虫」
 時代劇部門:江連 卓 作「稲妻お徳」
佳作
 歌舞伎部門:松島 美穂子 作「桜恋抄風の巻」
 現代劇部門:岡野 耕作 作「タニマチ先生土俵入り」
 ミュージカル部門:武田 直樹 作「オニたち」

第五回脚本募集(平成19年度)

最優秀作品  該当作品なし
優秀作品
 歌舞伎部門:森山 治男 作「秋小袖冥途万歳」
 ミュージカル部門:柏倉 敏之 作「ラストダンス」
佳作
 現代劇部門:伊藤 まゆみ 作「天使のショーガール」
 現代劇部門:本田 カヨ子 作「うなずき婆奮闘記」
 現代劇部門:辻本 久美子 作「アカシアの花を過ぎて」

第六回脚本募集(平成21年度)

最優秀作品  該当作品なし
優秀作品
 時代劇部門:篠崎 隆雄 作「大津皇子」
佳作
 歌舞伎部門:山崎 赤絵 作「寅吉参る」
 現代劇部門:本田 カヨ子 作「愛加那」
 ミュージカル部門:本間 成一 作「ロマン」

第七回脚本募集(平成25年度)

最優秀作品  該当作品なし
優秀作品
 時代劇部門:篠崎 隆雄 作「ガンバレ、高島屋」
佳作
 歌舞伎部門:篠崎 隆雄 作「夕霧奇譚紙衣道行」
       山崎 赤絵 作「運天鏡賽子」
 時代劇部門:三谷 るみ 作「ぬばたま -舜庵先生診察見立-」
 現代劇部門:松永 尚三 作「肢のない鳥」
 ミュージカル部門:白木 利和 作「マイ ストーリー」

第八回脚本募集(令和3年度)

最優秀作品  該当作品なし
優秀作品
 時代劇部門:篠崎 隆雄 作「深川永代戻り橋」
佳作
 歌舞伎部門:山崎 赤絵 作「闇夜忍遠賀一族」
 時代劇部門:浅 見 純 作「笠売姫」
 現代劇部門:柘植 徳井 作「親父」
       高柳 育子 作「三階楽屋の女優たち」
 ミュージカル部門:髙田 匂子 作「二人の孝女」

講座開催

平成7年度

第一回脚本家養成教室開催
第二回脚本家養成教室・脚本集発行

平成8年度

第二回脚本家養成教室開催

平成11年度

第一回実践戯曲講座開催

平成12年度

第二回実践戯曲講座開催

平成13年度

第三回実践戯曲講座開催

平成14年度

第四回実践戯曲講座開催

平成15年度

脚本家養成講座開催
第五回実践戯曲講座開催

平成16年度

脚本家養成講座開催
第六回実践戯曲講座開催

平成17年度

第七回実践戯曲講座開催

平成20年度

脚本家養成講座開催

平成21年度

脚本家養成講座開催

平成22年度

脚本家養成講座開催

平成23年度

脚本家養成講座開催