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助成金の交付

8月31日(木)をもちまして2023年度の募集は終了しました。

 

演劇関係団体および個人への助成

 助成金交付の事業は、演劇興行及び製作の向上に寄与した団体または個人に対して毎年、助成金を交付するもので、審査委員会の推薦を得て理事会において決定します。交付者には賞状と助成金が贈呈されます。

 演劇は総合芸術といわれますように、舞台は劇場の表にいる支配人、宣伝、販売等の事務職員、裏方には大道具、小道具、衣裳、かつら、照明のほか演出家、作曲家、脚本家、プロデューサー、また興行に関連する多くの会社で働く人たちの仕事の集まりによって完成するものであります。しかし、これら演劇に従事している〔特に裏方の〕人たちは、その専門的な知識を駆使しながら社会的に認められることは少なく、協会ではこうした仕事に懸命に努力され、隠れた功績のある人に少しでも報いたいと毎年、各分野から推薦された人に感謝の意をこめて助成金を差しあげております。

 これまで助成金交付は日本国内に限られておりましたが、平成11年度に英国の演出家ジャイルス・ブロック氏を選定し、初めて外国人交付者が誕生いたしました。また同年には当協会の普及事業に永年にわたる功績のあった財団法人大阪府文化振興財団の中山信正氏に、平成12年度には当協会の海外研修に尽力された亘理裕子氏に感謝状と記念品を差しあげる等、協会では授賞対象者の幅を広げ、演劇の更なる発展に努めたいと考えております。

募集要項

2023 年度 公益社団法⼈⽇本演劇興⾏協会 『助成⾦交付事業』

※2023年度の募集は終了しました。

⽇本演劇興⾏協会は、演劇興⾏にて、その専⾨的な知識を駆使しながら、社会的に認められることの少ない仕事を懸命に努⼒している、⼤道具、⼩道具、⾐裳、かつら、照明、演出家、作曲家、脚本家などの裏⽅の⼈たちに対し、助成を⾏っています。

対象
演劇の興⾏・制作の発展に寄与した個⼈⼜は団体

助成⾦交付の趣旨
演劇興⾏にて、⼤道具、⼩道具、⾐裳、かつら、照明、演出家、作曲家、脚本家などの裏⽅の⼈たちは、その専⾨的な知識を駆使しながら、社会的に認められることは少なく、当協会ではこのような仕事に懸命に努⼒され、隠れた功績のある⼈に少しでも報い、また、今後の活躍を期待して助成⾦を授与する。

助成⾦
1件:50万円

審査重点事項
下記1~8 の事項を審査重点事項といたします。
【共通事項】は必須とし、活躍分野によって【エキスパート事項】【カテゴリー事項】の該当する事項を審査いたします。

【共通事項】
 1.これまでの業績  2.専⾨分野への貢献度  3.後進の育成・次世代への継承  4.今後の期待度
【エキスパート事項】
 5. 専⾨技術の継承・保存・発展  6. 専⾨技術の独⾃性・⾰新性
【カテゴリー事項】
 7. 演劇興⾏・演劇製作の普及・振興  8. 伝統芸能の継承・保存・発展

選考⽅法
推薦のあった対象については、選考委員会がその専⾨的な⽴場から審査・選考し、候補者を決定する。委員会での結果を、3 名の常務理事に報告し、審議する。その結果を、会⻑に答申の上、会⻑が承認する。

選考委員会
法⼈会員からの選考委員(2 名)、外部選考委員(1 名)、事務局(1 名)で構成する。
外部選考委員については、事務局からの推薦を受け、会⻑および常務理事により審議し、選任する。

応募締切
2023年8月31日(木)到着分

交付者決定
2024年1⽉中旬 ※当協会ホームページにて発表予定

交付式
2024年2⽉予定

応募書類と⽅法

会員(法⼈会員、特別会員、賛助会員)および会員以外(但し、演劇興⾏会社に限る)から、助成⾦交付推薦書と活動経歴書を、選考委員会へご提出いただきます。
助成⾦交付推薦書と活動経歴書をダウンロードいただき、必要事項を記載の上、FAXまたは下記応募先へご郵送下さい。

個人用:助成⾦交付推薦書

団体・グループ用:助成⾦交付推薦書

個人・団体共通:活動経歴書

応募先
公益社団法⼈⽇本演劇興⾏協会
〒104-0061 東京都中央区銀座1-27-8 セントラルビル 602
TEL:03-3561-3977  FAX:03-3561-3158

2022年度(令和4年度)交付者

2022年度公益社団法人日本演劇興行協会助成金交付者審査が終了し下記の通り決定いたしました。

金子 良次 氏 (カネコ リョウジ)

1947年8月生まれ 75歳
脚本、演出家

 1971年劇団前進座演出部に入団。舞台の裏方としての基礎を身に付けた。劇団前進座退団後、株式会社亀屋東西社を設立。脚本家、演出家として長きに亘り商業演劇に携わり、特に歌手や俳優の座長芝居にはなくてはならない存在となる。舞台監督や演出家の人材育成にも注力し多くの演劇人を育てている。金子氏の功績と今後更なる活躍を期待しての受賞。

坂入 清子 氏 (サカイリ キヨコ)

1944年4月生まれ 78歳
劇団新派 結髪

 1966年劇団新派結髪部に入団。以降劇団新派の結髪を担当。戯曲に描かれた時代や地域の人物の状況、心情など色々な生き様を、結髪によってリアリティーを持たせる重要な役割を担う。特に明治・大正・昭和の時代の髪形においては、坂入氏の知識、経験、優れた技術により、的確に表現する唯一無二の存在である。坂入氏のこれまでの功績を高く評価し、今後更なる活躍を期待しての受賞。

高見 和義 氏 (タカミ カズヨシ)

1961年12月生まれ 61歳
照明デザイナー

 1982年舞台製作会社クリエイティブ・アートスインク社に入社。林光政氏、原田保氏に師事、多くの研鑽を重ねた。2000年に「アンナ・カレーニナ」、2002年には「ピッチフォーク・ディズニー」作品で幾多の演劇賞を受賞。その後も余念のない研究、努力を続ける姿勢は舞台製作者や演出家からの高い信頼を得る。氏を慕う後輩、若手スタッフは数多く、更なる指導育成に期待する。高見氏の今後より一層の活躍を期待しての受賞。

岡本 義次 氏 (オカモト ヨシツグ)

1948年2月生まれ 74歳
プロデューサー

 1971年東宝演劇部に入社。蜷川幸雄演出作品で演出助手等のキャリアを積みプロデューサーの道を歩む。俳優、スタッフの要望を的確に把握したうえで、実現性を図りつつ最大限の舞台成果を目指す製作姿勢は演劇関係者から厚い信頼を得ている。氏の下で育ったクリエイターや俳優は数多く、氏の功績が業界に与えた影響は計り知れない。岡本氏のこれまでの功績を高く評価し今後更なる活躍を期待しての受賞。

2021年度(令和3年度)交付者

2021年度公益社団法人日本演劇興行協会助成金交付者審査が終了し下記の通り決定いたしました。

有 村 淳 氏 (アリムラ ジュン)

1966年4月生まれ 55歳
衣装デザイナー

 1991年宝塚歌劇団に入団、宝塚歌劇の衣装製作の分野においてさまざまな研鑽を重ね、多くの公演で衣装製作の面からオリジナリティ要素を加え、数々の成果を上げてきた。
宝塚歌劇団以外の作品にも活躍の場を広げ、氏の手掛けた作品は多岐に渡り評価され、2014年「ロックオペラ モーツァルト」「春雷」の成果で第21回読売演劇大賞優秀スタッフ賞を受賞。今後更なる活躍を期待して交付した。

竹内 志朗 氏 (タケウチ シロウ)

1933年 生まれ 89歳
舞台装置家・グラフィックデザイナー

 長年にわたり舞台装置家として数々の舞台装置をデザインし多くの公演に携わってきた。
藤田まこと公演、中村美律子公演、藤山直美公演、OSK日本歌劇団等多くの公演の舞台に関わり、貴重な道具帖を作成保存している。また開局したばかりのテレビ番組に携わりテレビタイトルのデザイナーとして活躍。「新婚さんいらっしゃい」等現在も放送中の番組の担当もしている。氏のこれまでの功績を讃えて交付した。

笹森 英樹 氏 (ササモリ ヒデキ)

1953年11月生まれ 67歳
レコーディングエンジニア

 レコーディングエンジニアとしてコンサートやテレビコマーシャル音楽の録音に携わってきた。2003年松竹ショウビズスタジオ株式会社入社。歌舞伎、新派、新喜劇、ミュージカル等の演劇劇場の音響・効果の録音・編集に取り組む。2013年から新作歌舞伎を始め様々なパフォーマンスのサイズに合わせた歌舞伎パート音楽を古典の約束事を踏まえた中での製作に取り組んでいる。この技術を後生に伝えることを期待して交付した。

2019年度(令和元年度)交付者

勝柴 次朗 氏

 1968年日生劇場スタッフとして照明操作に携わって以来半世紀以上に亘り舞台照明の世界で活躍してこられました。プランナーとしてオペラ、演劇、ミュージカル、コンサート、レビューとジャンルを問わず舞台照明のあらゆる分野で数々の作品を手掛け、それぞれの作品が高い評価を得てこられました。現在は日本照明家協会会長として幅広く後進の育成や業界の発展にも寄与しながら、日本の舞台照明の第一人者として変わらぬ熱意をもって新たな照明プランを開拓し続けておられます。ここにこれまでの功績を讃え、今後一層の活躍を願っております。

山本 浩一 氏

 音響設計の基礎を劇団フォーリーズの公演で学び、その後音響デザイナーとしてのキャリアをスタートしました。ミュージカル「RENT」、栗山民也演出「ゲットー」等の作品にはじまり、最近では「ピアフ」「ジャージー・ボーイズ」「天使にラブ・ソングを」等あなたの活躍は枚挙に暇がありません。緻密な計算によって練り上げられ舞台と客席が一体となるあなたのサウンドデザインは、演劇界になくてはならない存在となりました。ここにこれまでの長年の功績を讃え、今後より一層の活躍を願っております。

島 健 氏

 作・編曲家として、また舞台公演の音楽監督として類まれなる手腕を発揮して多くの観客を魅了してきました。作曲を手掛けたオリジナルミュージカル「少年フレディの物語」は大好評を博し、音楽監督を務めた「Down Town Follies」は2002年の初演から11回の上演を重ねています。近年ではミュージカル「ジャージー・ボーイズ」「キンキーブーツ」「フランケンシュタイン」等の作品がお客様からの高い評価を得て、再演を重ねる名作となりました。ここにこれまでの長年の功績を讃え、今後より一層の活躍を願っております。

株式会社 宮本卯之助商店

 文久元年の創業以来、和太鼓の製造を営みとするなかで、演劇、芸能、雅楽における幅広い楽器の製造にも携わり、永年培われてきた確かな技術と伝統芸能に対する真摯な姿勢により、その楽器と音色は演奏者をはじめ携わる関係者の信頼を得てきました。特に歌舞伎黒御簾音楽の楽器製造、修理の技術の継承は歌舞伎上演に不可欠なものとなっています。その大きな貢献をされてこられた事は高く評価されるところであります。ここに長きにわたるその功績を高く評価し、今後より一層の活躍を願っております。