助成金の交付
2020年度助成金の交付につきまして本年確認されました新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、2月26日政府からの自粛要請を受け加盟劇場を含む全ての劇場での興行を中止することになり、予定しておりました申請、審査が出来なくなりました。
よって本年度の助成金交付の事業につきまして中止することをお知らせいたします。
演劇関係団体および個人への助成
助成金交付の事業は、演劇興行及び製作の向上に寄与した団体または個人に対して毎年、助成金を交付するもので、審査委員会の推薦を得て理事会において決定します。受賞者には賞状と助成金が贈呈されます。
演劇は総合芸術といわれますように、舞台は劇場の表にいる支配人、宣伝、販売等の事務職員、裏方には大道具、小道具、衣裳、かつら、照明のほか演出家、作曲家、脚本家、プロデューサー、また興行に関連する多くの会社で働く人たちの仕事の集まりによって完成するものであります。しかし、これら演劇に従事している〔特に裏方の〕人たちは、その専門的な知識を駆使しながら社会的に認められることは少なく、協会ではこうした仕事に懸命に努力され、隠れた功績のある人に少しでも報いたいと毎年、各分野から推薦された人に感謝の意をこめて助成金を差しあげております。
これまで助成金交付は日本国内に限られておりましたが、平成11年度に英国の演出家ジャイルス・ブロック氏を選定し、初めて外国人受賞者が誕生いたしました。また同年には当協会の普及事業に永年にわたる功績のあった財団法人大阪府文化振興財団の中山信正氏に、平成12年度には当協会の海外研修に尽力された亘理裕子氏に感謝状と記念品を差しあげる等、協会では授賞対象者の幅を広げ、演劇の更なる発展に努めたいと考えております。
募集要項
2019年度の募集受付は終了いたしました。
2019 年度 公益社団法⼈⽇本演劇興⾏協会 『助成⾦交付事業』
⽇本演劇興⾏協会は、演劇興⾏にて、その専⾨的な知識を駆使しながら、社会的に認められることの少ない仕事を懸命に努⼒している、⼤道具、⼩道具、⾐裳、かつら、照明、演出家、作曲家、脚本家などの裏⽅の⼈たちに対し、助成を⾏っています。
対象
演劇の興⾏・制作の発展に寄与した個⼈⼜は団体
助成⾦交付の趣旨
演劇興⾏にて、⼤道具、⼩道具、⾐裳、かつら、照明、演出家、作曲家、脚本家などの裏⽅の⼈たちは、その専⾨的な知識を駆使しながら、社会的に認められることは少なく、当協会ではこのような仕事に懸命に努⼒され、隠れた功績のある⼈に少しでも報い、また、今後の活躍を期待して助成⾦を授与する。
助成⾦
1件:50万円
審査重点事項
下記1~8 の事項を審査重点事項といたします。
【共通事項】は必須とし、活躍分野によって【エキスパート事項】【カテゴリー事項】の該当する事項を審査いたします。
【共通事項】
1.これまでの業績 2.専⾨分野への貢献度 3.後進の育成・次世代への継承 4.今後の期待度
【エキスパート事項】
5. 専⾨技術の継承・保存・発展 6. 専⾨技術の独⾃性・⾰新性
【カテゴリー事項】
7. 演劇興⾏・演劇製作の普及・振興 8. 伝統芸能の継承・保存・発展
選考⽅法
推薦のあった対象については、選考委員会がその専⾨的な⽴場から審査・選考し、候補者を決定する。委員会での結果を、3 名の常務理事に報告し、審議する。その結果を、会⻑に答申の上、会⻑が承認する。
選考委員会
法⼈会員からの選考委員(2 名)、外部選考委員(1 名)、事務局(1 名)で構成する。
外部選考委員については、事務局からの推薦を受け、会⻑および常務理事により審議し、選任する。
応募締切
2019年9⽉27⽇(⾦)
表彰者決定
2020年1 ⽉中旬予定 ※当協会ホームページにて発表予定。
表彰式
2020年2 ⽉下旬予定
応募書類と⽅法
会員(法⼈会員、特別会員、賛助会員)および会員以外(但し、演劇興⾏会社に限る)から、助成⾦交付推薦書と活動経歴書を、選考委員会へご提出いただきます。
助成⾦交付推薦書と活動経歴書をダウンロードいただき、必要事項を記載の上、FAXまたは下記応募先へご郵送下さい。
個人用:助成⾦交付推薦書
団体・グループ用:助成⾦交付推薦書
個人・団体共通:活動経歴書
応募先
公益社団法⼈⽇本演劇興⾏協会
〒104-0061 東京都中央区銀座1-27-8 セントラルビル 602
TEL:03-3561-3977 FAX:03-3561-3158
2019年度(令和元年度)受賞者


勝柴 次朗 氏

山本 浩一 氏

島 健 氏

株式会社 宮本卯之助商店
2018年度(平成30年度)
田口 豪孝 氏
1965年に東宝演劇部に入社され、以来半世紀以上に亘り、舞台製作の現場を率いてこられました。そのキャリアは日本劇場の現場スタッフから始まり「日劇ウェスタン・カーニバル」等の一大ブームを支え、その後はプロデューサーとして帝国劇場、東京宝塚劇場、芸術座の三座を中心に八千草薫、浜木綿子、浅丘ルリ子らを起用し女流芝居の黄金期の確立に尽力されました。1987年 日本演劇界のエポックメイキングとなったミュージカル「レ・ミゼラブル」日本初演の開幕を担い、また、2000年帝劇公演「ミレニアム・ショック」の製作は、全く新しいエンターテイメントの道を切り拓きました。これまでの長年の功績を讃え、今後一層の活躍を願って推薦するものです。
笠谷 マリ子 氏
昭和51年の松竹衣裳株式会社入社以来、関西を中心に現代劇から時代劇までの様々なジャンルの商業演劇公演に従事され、その舞台成果の向上に寄与してこられました。 松竹新喜劇公演での故藤山寛美の担当を始めとし、衣裳スタッフとして活躍され、衣裳プランの構築も行い、出演者、演出家からの信頼を得て、舞台芸術を支えてこられました。近年は幅広い知識、技術を後進へ引き継ぐべく、指導、育成に努めておられます。長きにわたるその功績を高く評価し、今後より一層の活躍を願って推薦するものです。
荻野 清子 氏
東京藝術大学音楽学部を卒業後、数多くの映像や舞台音楽の世界に携わって こられました。2007年、パルコ劇場公演「コンフィダント・絆」、シアタークリエ公演「恐れを知らぬ川上音二郎一座」の舞台で大きな飛躍を遂げ、その後もシアタークリエ公演「ライムライト」やシス・カンパニー公演「日本の歴史」など、活躍は留まることがありません。オリジナル楽曲の創作のほか、演奏者としても、その時々の俳優の芝居の呼吸を汲み取り、巧みな演奏を行うあなたの才能は作品に欠かせない存在であり、演出家や俳優陣から大きな信頼を得ています。映像においても、映画・テレビへの楽曲提供など、その多彩な活躍は、日本アカデミー賞優秀音楽賞に輝きました。これまでの功績を讃え、今後一層の活躍を願って推薦するものです。
株式会社イヤホンガイド 殿
舞台の進行に合わせた音声解説放送を開発し、朝日解説事業株式会社としての昭和51年の設立以来、その普及に努めてこられました。その範囲は歌舞伎から、ミュージカル、オペラに亘り、さらに近年では字幕による解説も開始されるなど、より広範なサービスの拡大に努められております。舞台芸術鑑賞を身近なものとし、その顧客の拡大に大きな貢献をされてこられた事は高く評価されるところであります。長きにわたるその功績を高く評価し、今後より一層の活躍を願って推薦するものです。
2017年度(平成29年度)
沢田 祐二 氏
舞台照明家として常に時代の先端を歩み続け、数限りない舞台照明の創造を続け、現在でも第一線の舞台照明家として活躍しておられます。また、後進の育成にも尽力され、我が国の舞台芸術の発展に対する多大なる貢献と、これまでの功績に対して。
宮崎 紀夫 氏
昭和38年に東宝演劇部に入社され、以来半世紀以上に亘り、主にミュージカルの製作現場で活躍してこられました。いつも変わることなく、ただひたむきに演劇製作に携わり、真摯な姿勢において後進の指導を行ってきた功績に対して。
大澤 金久 氏
昭和30年以来、床山一筋に、歌舞伎から舞踊、現代劇まで様々なジャンルで舞台芸術を支えてこられ、特有の鬘文化を途絶えさせず、自身が培われた床山技術を引き継ぐため後進の育成に努められ、技術の継承に貢献されてきた功績に対して。
藤沢 文翁 氏
オリジナルに拘ったストーリーと生演奏の音楽に、オペラ、ミュージカル、日本固有の落語や常磐津、声優文化の要素を加えた「藤沢朗読劇」と呼ばれる独自の音楽朗読劇を多数上演し、従来の朗読劇の概念を打ち破る独特な魅力のある舞台を創造してきた功績に対して。